東京消防庁の車両に書かれている文字 最終更新1999/08/10

前面 側面 後部 上面
その1<前面>

 前面には、車両のメーカー名が表示されています。 車両メーカーのロゴは製作年度の違いにより多少の(大きな時も)デザインの違いがあります。
 また、板橋消防署の車両には板橋救急隊なら「板A」、 板橋はしご隊なら「板L」などと、車両の種類がわかるマグネット式の表示板が着いていました。 (現在でも付いているかは不明)

浅草はしご2本部救助2
銀座はしご2本部重機3


その2<側面>

 側面には、たくさんの文字が書かれています。
 まず、ドアの前部に整理番号が表示されています。整理番号はアルファベット 1文字と数字5桁(xyyzzz)で表されています。アルファベット(x)はその車両の種別を意味し、
記号の最初の1文字目です。次の2桁(yy)は車両の導入年度を元号で示しています。 最後の3桁(zzz)は年度ごとに導入された順で、001からの通し番号です。 例えば「P02146」と表示されていれば、 「平成2年に146台目に導入されたポンプ車に属する車両」だと判断できます。 この表記は昭和53年度以降に導入された車両の整理番号の法則です。

 昭和40年度のあたりから昭和52年度のあたりまでは通し番号が2桁(zz)のものと3桁(zzz)のものが混同している場合があります。 これは当時は1年度に導入される車両が100台を越える場合を考慮していなかったからかもしれません。

 また、昭和40年度あたり以前に導入された車両は4桁の通し番号で書かれています。
年度については資料がなかったため、一部推測しています。

本所28本部救助3
千住指揮本部指令


 同じく前部のドアにマークが着いている車両もいます。 消防特別救助隊の救助車, 水難救助隊の防災機動車, 化学機動中隊の特殊化学車, 山岳救助隊の山林火災車, そして消防救助機動部隊 の各車両です。

特殊化学車のマーク山林火災車のマーク消防救助機動部隊のマーク消防特別救助隊のマーク水難救助隊マーク


 後部側のドアなどには、「東京消防庁」と書かれています。 救助車だけは、デザインの都合から記載はありません。また、方面本部に所属 している車両は「東京消防庁」ではなく「第○消防方面本部」と書かれています。

東京消防庁第八消防方面本部


 運転台の後部の上方には、隊名標識灯があります。ここにはその車両の隊名が 書かれています。救急車など、隊名標識灯のない車両もあります。また、 はしご車空中作業車などは はしごの部分やアームの部分に隊名表示のプレートが着いています。

隊名標識灯のパターンは以下のものがあるようです。

  • 所属+数字 「本所2」など。一番多いポンプ車の表記のタイプです。
  • 所属+記号 「本郷CS」など。特殊車などに多いタイプです。
  • 所属+記号+数字 「足立R2」など。あまりないです。
  • 所属+種別+数字 「杉並水槽1」。これだけかも。
  • その他 「生活安全課」「本部司令」「装備工場」
消防救助機動部隊の場合は
  • 第○本部+記号 「第二本部CC」など。
  • 第○本部+記号+数字 「第八本部TC2」など。

本部指令第八本部YF
本郷特化本所2


 救急車の車両側面には「東京消防庁」の表示の下に5桁の数字があります。 これは小隊番号と呼ばれているものらしく、救急隊だけ車両に書かれています。 一番左の数字はその救急隊の所属する方面です。 左から2及び3桁目は方面内での署別の番号です。 左から4桁目は署内での出張所別の番号です。本署は1になります。 5桁目(一番右)は小隊別の番号でほとんどの救急隊は「6」になっています。 (番号については消防署出張所の紹介を見て下さい。)
 例えば五反田救急隊は「2」方面で大隊別番号「01」の品川消防署にある 中隊別番号「4」の五反田出張所に1台ある救急隊ということから「20146」と なります。
 例外は1つの署所に2台の救急隊がいる場合です。 例えば荏原消防署には荏原第1救急隊「20316」と荏原第2救急隊「20306」 がいます。本署に2台の救急隊がいる場合、第2救急隊は左から4桁目の中隊別番号が「0」になっています。 これは目黒・世田谷・町田の第2救急隊も同様です。 出張所に2台の救急隊がいる西新宿出張所の場合は西新宿第1救急隊は「40356」で、 西新宿第2救急隊は「40355」と一番右の(小隊別番号と思われる)番号が「5」になっています。
詳細な説明はこちらです。

救急車の数字救急車の数字救急車の数字


 救助隊には後部に近いところに「第○○消防特別救助隊」と書かれています。 ○○には2桁の数字が入ります。 左側は救助隊の所属方面、右の方は方面内での救助隊の通し番号です。 足立消防特別救助隊の場合は「61」、 上野消防特別救助隊の場合は「62」になります。
 また、武蔵野救助隊など国際救助隊に指定されている救助車には 「第○○消防特別救助隊」と書かれている上に「INTERNATIONAL RESCUE TEAM JAPANESE FIRESERVICE」 という文字と国際救助隊のマークがあります。

IRT消防特別救助隊のマーク


 消防救助機動部隊の車両には、「消防救助機動部隊」の表記があります。 

消消防救助機動部隊の表記


その3<後部面>

 救急車や指揮隊の車両には「東京消防庁」、方面本部所属の車両には「第○消防 方面本部」と表記されています。また、水や泡剤を積載している車両には「品名水 最大積載量 960Kg」(水槽付きポンプ車)や「積載物品消化薬剤 最大積載容積4000リットル  最大積載量4710Kg」(泡原液輸送車)のように記載されています。
水槽付きポンプ車の後ろ


その4<上部>

 上部には、隊名がわかるように署所名と数字もしくは記号が書かれています。 (高所から区別がつきやすいようにだと思います。) 署所名はほとんどは漢字1文字ですが、他の署所と同じ漢字になる場合は、カタカナ や漢字を丸で囲った表記になっている場合があります。例えば品川署の指揮隊は 「品SR」、西新宿出張所の特殊化学車は「ニシCS」と表記されています。 目黒特別救助隊上部


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